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この記事の内容
この記事ではミニマリズムを学んでいく中で出会うことになるキーワードについて、その意味を確認しながら考察していくことで「ライフスタイルとしてのミニマリズム」を深堀りしていきたいと思います。
それでは本題に入っていきましょう。
この記事で取り上げるミニマリズムにまつわるキーワードは次の5つ。
そして最後にキーワード全体を総括しています。
ざっくり読みたい方はこの記事のまとめからどうぞ。
それでは見ていきましょう。
ミニマリズムのキーワード⓵「選択と集中」
「選択と集中」という言葉はミニマリストの中でも特にビジネスを頑張りたい方々からよく聞かれるキーワードです。
「選択と集中」とは何かというと、
事業の分野で用いられる経営手法のひとつで、対極の手法である「多角経営」の状態から自社が得意・強みのある分野を「選択」して選んだ分野にリソース ーすなわちヒト・モノ・カネを「集中」投下させることで利益を最大化させるやり方のことです。
まさにミニマリズムの概念そのものですね。
そして経営手法ではありますが、個人のライフスタイルにも転用できる考え方だと思います。
雑多な身の回りの中から本当に大切にしたいことを選んでその選んだこと以外の要素- つまり
- 持ち物
- 人間関係
- 行動習慣
といったものを手放して雑念を取り払い、それで生まれた時間とお金と集中力で本当に大切にしたいことに没頭することで豊かさや充実感、幸福感を享受し、更には目標が達成されたり夢が叶ってしまったり…
といったライフスタイルになるかと思います。
「本当に大切にしたいこと」が何なのかは人それぞれで違ってくるのでそれによって持っているモノや、やっていることはミニマリストごとに違ってきます。
ここは勘違いされやすいところなのであえて触れておこうと思いますが、
「ミニマリストは〇〇を持たない」
的な定義は存在しないということです。
例えばファッションに特化したミニマリストならば服をたくさん持っているでしょうし、僕がどこまでもミニマリズムを追求していっても自転車は複数台持ち続けるでしょう。
なによりも大切なのは
- 今、幸せを感じているか?
- 今、充実しているか?
- 今、豊かさを感じているか?
だということなのではないかと、最近思うようになってきました。
そのあたりについて、次のキーワードで考察していこうと思います。
ミニマリズムのキーワード②「今を生きる」
「今を生きる」は、僕がミニマリズムの師と仰ぐMinimalist Takeruさん(以後、たける先生)が頻繁に主張する言葉です。
「過去でも未来でもなく、【今】に集中しよう。」
「そのために【今】必要なものだけ残して他は全部手放そう。」
「そうして生まれた時間とお金を夢に向かって注ぎ込めばなりたい自分になれる。」
というのです。
これを聞いてみなさんはどう思いましたか?
なにか違和感を覚えないでしょうか?
僕には違和感がありました。
【過去】を反省して対策を見つければ【今】も【未来】もよくなるだろうし、【未来】を見据えてビジョンを決めたり計画を立てたりするからこそ前に進めるし…
そう思ってました。
そしてそれは、その通りなのです。
(たける先生も追加解説でそう仰っています)
「今を生きる」という教えが言いたいのは、まったくもって刹那的に、ケセラセラに生きるということではありません。
人の心というのはどうやら【今】にピントを合わせるのが苦手なようです。
簡単に【過去】や【未来】に引きずられてしまうのです。
ここでいう【過去】とはすなわち
- 後悔の念
- くよくよした気持ち
- うらみ、つらみ
といったもののことであり、
そして【未来】というのは
- 不安な気持ち
- 恐怖心
- 漠然とした「いつかやろう」という思い
ということです。
これらは【過去】にしても【未来】にしても、心だけがモヤモヤしていて【今】現在の行動に何もつながっていない状態です。
そんな【過去】と【未来】に縛られている心を
「そんな自分が【今】できることはなに?」
と自問してあげることで呪縛から抜け出し【今】にフォーカスをずらして行動につなげるー
それが「今を生きる」という教えです。
この「フォーカスを【今】にずらす」手段として「反省」や「計画」が有効だと、僕は思っています。
とどのつまり、
「今を生きる」とは「行動しよう」ということではないかと思えてきました。
そしてこの項の冒頭に書いたように「今を生きる」を実践するのにミニマリズムも有効だというのが、たける先生の教えです。
人は【今】にフォーカスしようとしても、モノが多いと知らず知らずのうちに雑念が浮かんで集中できなくなるようです。
それを表す習性として、考え事をしたり何かを思い出そうとする時、思わず上を見上げてしまいませんか?
これは実は、普段の視線よりも上の方がだいたい何もないので、無意識に視覚情報を減らして集中しようとして上を見上げてしまうということのようです。
だから「今を生きる」には「今必要なモノ」だけ持とう、というわけです。
かつての思い出や栄光でもなく
不明瞭な「いつか」のために備えるものでもなく
【今】必要なモノだけ持てば集中力が上がってその結果どんどん行動できるようになって、気が付けば「なりたい自分」になっているー
と、たける先生は仰っているのだと、弟子のかっきさんは思うわけであります(笑)
そう、
本当に生きていくために必要なモノというのは、現代社会- 特に日本のように社会インフラが高度に発達した地域では非常に少ないのかもしれません。
そのあたりのことは残りのキーワードで考察してみようと思います。
ミニマリズムのキーワード③「足るを知る」
「足るを知る」もミニマリズムを学んでいく中でよく出てくる言葉です。
仏教を由来とし、言葉の起源は中国の思想家・老子が残した言葉とされ、その意味は
- 身分相応に満足することを知る
- 既に十分満足であることを知っている
と現代語訳されています。
そして老子は、
「足るを知る者はたとえ貧しくとも精神的には豊かで幸福である」
と説いています。
こういった意味合いから「足るを知る」は次のような方々に特に有効な考え方になっているのではないかと思っています。
それぞれについて見ていきましょう。
ミニマリズムを生活に取り入れる初期段階の人
一念発起してミニマリズムを実践し始めた最初の段階では部屋の中にモノが過剰に溢れていることでしょう。
ですから、まずはどんどん不要なモノを手放していくところからスタートするはずです。
そうこうしているうちに、
「あれ?モノが少なくなったのに全然不便じゃないぞ。」
「むしろ快適じゃないか♪」
と、気づく時が来るはずです。
そう、それが「足るを知る」なのです。
そうなったらしめたもの。
モノを手放すスピードがどんどん速くなっていきます。
そして、やりすぎるでしょう(笑)
でもそれでいいんです。
一旦手放したことによって「足りなくなった」と気づけたのだから。
そして再入手する時も完全に元の状態に戻すのではなく、きっと以前よりも快適で心地よい状態にブラッシュアップされることでしょう。
この段階まで来たらもう「足るを知る」は卒業かもしれません。
節約するためにミニマリズムを活用しようとしている人
節約と「足るを知る」の相性は抜群だと思います。
「これで十分だとわかっていることの方が心が豊かなのですよー」
という教えなので、
頑張って節約をしている途中で
「ケチケチしすぎなんじゃないだろうか?」
といったうしろめたさにさいなまれることなく節約を続けることができます。
そして節約とミニマリズムの相性も、実践の初期段階では抜群にいいです。
このあたりの詳細は次の記事で書こうと思います。
ゆる系ミニマリストの方
「足るを知る」はミニマリストの中でも、ビジネスや夢・目標にはあまり重きを置かず、
- 「生活できるだけ稼げればそれで充分」
- 「労働は最低限にして、浮いた時間はのんびり趣味とか好きなことに使いたい」
- 「頑張らなくても人生は豊かにできる」
といったスタンスの、いわゆる「ゆる系ミニマリスト」の方々の心の拠り所となっている教えであるといえると思います。
そういった意味で「足るを知る」と、先に書いた「選択と集中」は対極の関係にあるといえそうです。
そして対極であっても、どちらもミニマリズムと響き合っています。
とても面白いですね。
そしてそんな多様性があるミニマリズムが僕は好きです。
丁寧な暮らしを心がけるミニマリストの方
「丁寧な暮らし」も、ミニマリズムを学んでいく中で頻繁に出てくるキーワードです。
次の項で「丁寧な暮らし」 について考察していきます。
ミニマリズムのキーワード④「丁寧な暮らし」
「丁寧な暮らし」というのは、一般的には何かと雑多で必要に駆られて仕方なくいやいややりがちな日常の様々なことー 例えば
- 料理
- 掃除
- 片付け
- 洗濯
- メンテナンス
といった家事全般のことにあえて積極的に手間と時間をかけることで、むしろそれを楽しんでしまおうというライフスタイルのことです。
「丁寧な暮らし」とミニマリズムを掛け合わせると、浮いた時間とお金を日常の端々に惜しげもなく投入する、なんとも優雅なミニマリストが完成します(笑)
例えばこんな感じで。
どうですか?
なんだかとても優雅な感じがしませんか?
こんな感じなので「丁寧な暮らし」は主婦の方や一人暮らしのミニマリストが重視していることが多いような気がします。
「足るを知る」の時にも少し書いたのですが、「丁寧な暮らし」は先に挙げた「選択と集中」とは対照的なスタンスだともいえそうです。
「選択と集中」では「成し遂げたい何か」に向かってまっしぐらに突き進むために、ミニマリズムで得られたパワーを集中投下して、それ以外のコトは可能な限り全てストイックなまでに削ぎ落すことでエネルギッシュに活動するようなスタイルになります。
それに対して「丁寧な暮らし」だと、ミニマリズムで得られたパワーを少しずつ日常に分散させて使うことで、なんでもないようなすべての所作で常にちょっとずつ、充実感が得られたり、心の豊かさが味わえたり、幸福感に包まれながら過ごすようなスタイルになります。
対照的な2つに見えますが
- ミニマリズムが効果を発揮しやすい
- 人生が豊かになる
という点は共通しています。
この2つ目の「豊かさ」について、次のキーワード「Less is more」で考察していきたいと思います。
ミニマリズムのキーワード⑤「Less is more」
「Less is more」 はミニマリズムを語る上で欠かすことのできない最重要キーワードではないかと思います。
その重要性を示すかのように、たける先生のチャンネルロゴにも「Less is more」の文言が刻まれています。
「Less is more」を辞書で調べると
- 少ないもの、小さいものがよい。
- 余計なものがない方がいい。
と、出てきました。
そのままですね(笑)
「Less is more」の起源はドイツ出身の建築家であるミース・ファン・デル・ローエという方のようです。
ローエさんが「Less is more」に込めた意味というのは
- 少ない方が豊かである。
ということのようです。
この短いフレーズの中に、僕がここまでに述べてきたことの全てが凝縮されているような、まさに「Less is more」なスゴイ言葉だと思います。
ミニマリズム = Less is more
といっても過言ではないくらいの概念ではないかと思います。
ですので、ここまでに取り上げた他のキーワードと違い、全てのミニマリストに共通の考え方であるといえそうです。
さて、ここで「豊かさ」ということについて、少し掘り下げてみようと思います。
そもそも「豊かである」ということはどういうことなのでしょうか?
「豊か」を辞書で調べると、このような説明が出てきます。
- 満ち足りて不足のないさま。十分にあるさま。
- 経済的に恵まれていてゆとりのあるさま
- 心や態度に余裕があって、落ち着いているさま
- 量感のあるさま
- 他の語に付いて、基準・限度を超えているさまを表す
なるほど、「十分」や「ゆとり」「余裕」あたりが核となるもののような気がします。
そして人類は長い歴史の中でずっとこの「豊かさ」を求めて歩み続けてきたといっても過言ではないと思います。
特に産業革命以降は便利なモノが大量生産され、それらが多くの人に「十分」にいきわたるようになりました。
モノはある -
それで「十分」か?
「いや違う」と社会が人々に圧をかけ、
「より便利に」
「もっとたくさん」
と、更なる大量生産が続き、必要ではないかもしれない大量消費が促され続けた果てにあるのが現代社会です。
そんな現代社会の中で、人々は「豊か」になったのでしょうか?
確かにモノは「十分」にあるのです。
それはもう、持て余すほどに。
では心はどうでしょう?
誰しもが心に「余裕」がある状態で「豊かさ」を感じながら生きているのでしょうか?
確かに、そういう人達も少なからずいることでしょう。
それならそれで、素晴らしいことだと思います。
でもそうじゃない、
「十分」にモノがあって便利に暮らしているはずなのに、何故かいつも何かに急かされた感じがして、心に「余裕」「ゆとり」が持てないんだ ー
そう感じている人もたくさんいるのではないでしょうか?
そしてそういった社会的背景から、現代社会へのアンチテーゼとして編み出されたのがミニマリズムであるといえそうです。
「僕たちは、もう踊らされない」
そんなミニマリストの声が聞こえてきそうです。
少なくても「十分」
少ないから「ゆとり」がある
「十分」で「ゆとり」があるから「豊か」である
そう、つまり「Less is more」なのです。
ミニマリズムのキーワード総括
ここまでミニマリズムにまつわる5つのキーワードを見てきました。
- 「選択と集中」
- 「今を生きる」
- 「足るを知る」
- 「丁寧な暮らし」
- 「Less is more」
こうしてキーワードそれぞれを考察してみると「ミニマリズム=Less is more」ということがベースになりつつ、ミニマリズムによって人生を何に絞り込むかによって、その先の有効な思想が違ってくるということがわかってきました。
そう、「減らす」というよりも「絞り込む」のです。
微妙な言い回しの違いのようにも思えますが、減らし続けたら「無」になってしまうのに対して、究極まで絞り込んでいったら本当に大切な「核」だけが残る、といった感じでしょうか。
そしてその絞り込んだ先の「核」がミニマリストによってみんな違うので、その先の思想も持ち物もライフスタイルもみんな違ってくるのだと改めて理解が深まりました。
この記事のまとめ:ミニマリズムをキーワードで考察
この記事のまとめです。
「ミニマリズムとは?②~キーワードからの考察~」
と題して、次の6つについて考察してきました。
- 「選択と集中」
- 「今を生きる」
- 「足るを知る」
- 「丁寧な暮らし」
- 「Less is more」
- キーワード総括
1.「選択と集中」
- 経営手法のひとつ
- 得意・強みのある事のみ「選択」してそこにリソースを「集中」投下するやり方
- ライフスタイルにも転用可能
- 何に集中するかは人それぞれ。だから持ち物も人それぞれ
- ビジネスや何かの夢・目標に向かって頑張りたい人向け
2.「今を生きる」
- 過去でも未来でもなく【今】に集中する
- 反省や目標・計画も【今】のために使う
- 切り捨てる【過去】は「後悔」「くよくよ」「うらみ」「つらみ」「栄光」
- 切り捨てる【未来】は「不安」「恐怖」「漠然としたいつか」
- 今を生きる ≒ 行動する
- 今、行動するために今、必要なモノだけ持つ
3.「足るを知る」
- 仏教由来の思想。老子が残した言葉
- 「身分相応に満足することを知る」「既に十分満足であることを知っている」
- 足るを知る者はたとえ貧しくとも精神的には豊かで幸福である
- 次のような人に有効な考え方
- 「選択と集中」とは対極的
4.「丁寧な暮らし」
- 日常の家事全般にあえて手間暇をかけて楽しむライフスタイル
「料理」「掃除」「片付け」「洗濯」「メンテナンス」など - 丁寧な暮らし × ミニマリズム = 優雅(笑)
- 主婦や一人暮らしのミニマリスト向き
- 「選択と集中」とは対照的
5.「Less is more」
- 少ない方が豊かである (建築家ミース・ファン・デル・ローエより)
- ミニマリズム = Less is more
- すべてのミニマリストに共通の考え方
- 大量生産・大量消費社会へのアンチテーゼ
6.キーワード総括
- 「Less is more」がベース
- 「減らす」ではなく「絞り込む」
- 絞り込んだ「核」の違いがライフスタイルの違い
以上、この記事のまとめでした。
あとがき
いかがだったでしょうか?
ミニマリズムはいろんなライフスタイルに適用させることができます。
今回ご紹介したキーワードの中から貴方の人生の核が見つけられたなら嬉しいです。
僕自身は今は「選択と集中」「今を生きる」あたりを重視して生活しています。
最初は「足るを知る」から入っていくのがおススメですがいかがでしょうか?
今回の記事を作成するにあたり、たくさんの資料を参考にさせていただきました。
こうして投稿できているのはそれらの良質な発信のおかげだと感謝しています。
感謝の意味も込めて、それらの資料の参照先をこの下にまとめておきました。よろしければご覧になられてみてください。
最後まで読んでいただいてありがとうございます。
ほんの少しでも、貴方の一助になれたなら幸いです。
この下に関連リンクをまとめておきましたのでお役立てください。
そして、なんでもよいのでコメント残していっていただけたらとてもうれしいです。
ありがとうございました。
参考資料
- 選択と集中
- 事業における「選択と集中」とは?メリット、成功・失敗事例をご紹介 | BizHint(ビズヒント)- クラウド活用と生産性向上の専門サイト
- 「選択と集中」とは | 集中戦略のメリット・デメリット | Beyond(ビヨンド) (boxil.jp)
- 今を生きる
- 今を生きるとは?【目の前のことに集中すること】人生に無駄なことはないから (nanaki.biz)
- 今を生きるとはどういうこと?今を生きている人の25個の特徴 | 生活百科 (seikatsu-hyakka.com)
- 仏教は「今を生きる」教え | 生きる意味が分かる親鸞の教え (shinran-mail.com)
- 足るを知る
- 丁寧な暮らし
- 生活や気持ちに余裕が生まれる【丁寧な暮らし】実践法 | Domani (shogakukan.co.jp)
- 丁寧な暮らしとは?考え方や実践するポイント22選を徹底解説! | 女性のライフスタイルに関する情報メディア (cherish-media.jp)
- どうすればできるの? 「丁寧な暮らし」の実践方法 - LOCARI(ロカリ)
- Less is more
- 豊かさ
関連リンク